gyutanyaroのブログ

日々のつれづれを。

涼しくなりました。

となりの県にお気に入りのコーヒーをいただけるお店があり、先日久しぶりに。


ふとお店の書棚に並ぶ本の中に、星新一の本が。


高校時代に仲良くなったクラスメートの彼の部屋に遊びに行った際に、これおもしろいよ、と紹介された作家さん。


今となっては、彼の表現する「人生、そうはうまくいかないのさ、へへっ!」といった世界は、出会ってからの数十年繰り返し、味わってまいりました。たしかに、そのとおりです、星新一さん。


星新一の著書のなかに、他とは一風異なる一冊があった。たしか、人民は弱し、官吏は強し、というタイトルだったと。話の舞台に、私が生まれた町がでてきて、引き込まれるように読み進んだ思い出がある。


胸が詰まるような内容であったが、思えば彼の一家が体験したそのものが、星新一ワールドに描かれているのだと随分後から知った。


最後にやって来るどんでん返し。そんなに人生甘くはないぜ、いまに思い知る時がやってくるからね、と。


たしかに甘く切ない経験を経て結婚に至った自分であったが、今や、些末なことで妻に尻を叩かれる毎日。星新一ワールドは、普遍なのであった。