gyutanyaroのブログ

日々のつれづれを。

今年度はじめての歴史講座 テーマは、「こけし」

例年ならば、毎週のように出かけていた歴史関連の講座。


今年は、そのほぼすべてが、コロナの影響で中止。


やっとここに来て、自身が関わる博物館の友の会主催の歴史関連の講座を開催することになり、本日、無事に?行ってまいりました。


テーマは、「こけし」


北海道で生まれ育った私にとって、こけしは大変身近なもので、自宅の茶の間には、大きいものから小さなものまで、すごい数のこけしが並べられていた。


今日の講座を聞くまで、私は全国どこでもあるもの、作っているものと思ってました。


ところが、こけしは東北地方に限り存在していたものとのこと。ということは、ウチのこけしたちも、東北生まれなんだと。


それをつくっていた人の話から、一気に話は展開が広がる。


彼らは木地師とよばれ、山中にて生活を送り、木を原料に食器や容器に利用できる製品づくりに勤しんでいた。彼らが作るものに、さらに手が加えられ(挽物屋)今、我々が手にしている漆器になったり、家具になったり、鋳物の型や、各種おもちゃに展開されていったとのこと。


木地師の生活で興味深い話をひとつ。かれらは、前述のように山中にての生活をしていたが、適当な木がなくなると、木を求めて移り住む。それを「飛(とび)」という。
それを繰り返し、ほぼ100年程度で、またもとの場所に代替わりをしながら、戻ってきていたという。


何とも、サスティナビリティな世界である。いまどきのSDGsである。


まぁ、こういった話に、彼らを対象に「氏子狩」とよばれた税の徴収の話などが加わり、急にまた、人間臭い世界がやってきたりと、楽しい歴史講座を堪能してまいりました。
そうそう、温泉地の源泉の管理を湯守として彼らが担っていたことも。


昭和30年代前半まで、こういった木地師は全国にいたのだそうである。自分の生まれた頃じゃないかと、急に身近になったところで、講座は終了。


歴史は、そう、過去から現在、そして未来につながっているのですよね。


おしまい。